吉葦有梨 よのなかのこといろいろ

よしとあし、ありとなし

第百八十一話目 ブタのサラダ

毎年五月の終わりごろ、 ハイウェイの高架下に 黄色の目立つ花が咲く。 その花容は「タンポポみたいな」が ぴったりはまるのだが、 茎が細くて長くて、なんと50cmくらいある。 その50cmの細い茎の先に タンポポに色も形も大きさも そっくりな花が風に揺れる…

第百八十話目 ジョウビタキ

昨日は何やら見慣れぬ小鳥が二羽、 お向かいのエゴの木でじゃれている。 うぐいす色の地味な鳥だけど後ろ向いた時に 白い斑が二つ、紋付の石持(こくもち)紋のようだ。 「うぐいす色 スズメ大 翼に白い紋」と検索をかけると 「ジョウビタキ メス」と答えが出…

第百七十九話 つばめの学校

今朝は天気が悪い。 近所の四つ辻、店が集まっているエリアで、 今年の初燕もここで見た。ツバメの巣があるらしい。 今日も目の前をツバメがかすめた。 低い、お天気悪くなるのか。 また飛んでいった。 さっきのがお母さんで、今のがお父さん? また飛んだ。…

第百七十八話 円山応挙と

昨日NHKEテレの『日曜美術館』「夢の応挙 傑作10選」を見た。 応挙はいつ見ても素晴らしい。 彼が始めた革新的な技術 (描かないことで表現する、屏風やふすまの折れ曲がりも構図に利用)、 写生を始めたこと、などなど、 それ以降は主流派になって当たり前…

第百七十七話 リップバウム

リップバウムを買いました。 ハチミツの成分が入ったやつで、 もよりのスーパーにいっぱいならんでいたのです。 テスターのフタをあけてみるとハチミツのかおり。 口にぬるものなので さすがに自分のクチビルにはつけませんが、 手の甲にすこしおくととつや…

第百七十六話 奈良にうまいものなし

と言ったのは志賀直哉だそうです。 私じゃないよ…。

第百七十五話 国境に近い島にて

去年も石垣島に行ったが、今年の夏も行ってきた。 八重山諸島はなんだか好きだ。 星も見られたし、船にも乗れたし。 行ったのは16日から19日。 その前日に尖閣諸島に香港の運動化が上陸した。 くだんの船は石垣港に曳航されていたらしい。 さぁて、私は「固…

第百七十四話 水無月晦日

そういえば昨日は夏越の祓えだった。まぁ新暦だけど。 ウィキペディア:大祓 友だちが「先週神社の前を通ったら丸い輪っかがあったけどなんだろう」ってブログに書いていた。 知識だけはあるもので、「それは茅の輪」って教えてあげたら、 神田明神に行って…

第百七十三話 ムーンリバー

ホテルの星観測ツアーに申し込んだ。 「本日も明日もキャンセル待ちになります」と言われ諦めていたが、 昼過ぎ、空きが出たとのこと。 7時からの夕飯も早めにしてもらって、ウキウキと星観測に備える。 が、食べているうちに雲がわいて出てそれまで雲一つな…

第百七十二話目 まんさくの花

今朝、天皇皇后両陛下が福島の避難所を訪問された というニュースを見ていた。 被災地の4,5歳の少女は感想を聞かれ 「あのね、とてもきれいなひとだった」 それでどうしたの? 「バイバイっててをふってくれたの」 それでどうおもったの?「とてもうれしか…

第百七十一話目 注連飾り

ここ数年で鼻先に注連飾りをつけている車が減ってしまった。 毎年どんどん恥ずかしいような気が大きくなって、 今年は、注連飾り小というのをやめて、 輪型の交通安全用に換えたのを機会として、 鼻先につけるのはやめて、室内につけてみた。 そう思ってみる…

第百七十話目 椿、海を渡る

この間発売になった『家庭画報』2011年2月号の カメリア(西洋椿)の特集にうちの父が提供した椿が2ページと 父の文章10行くらい載った。 うちの父は今を去ること40年くらい前に「椿」に取りつかれ、 江戸時代に流行した多彩な花、欧米へ渡って改良さ…

第百六十九話目 明けの明星

年末なので、長女はユニクロにこき使われている。 なんでまた初発バスが出る前、 夜明け前に駅まで送って行く。朝六時ごろ。この間はまだ、帰りには朝焼けが見られたけれど、 今日はもう真っ暗。南の空、南中した下弦の月、 その左側に明るい星! これだけ明…

第百六十八話目 空から降ってきた瓜

十月頃だったろうか、夜帰ってきたとき、庭のアプローチ脇に 見慣れないなにか石のような物体があるのには気づいた。 長さ30cmあまり直径15cmくらい。表面はつるっとしていた。 朝見ると薄緑いろの物体。 へっ?石じゃない…。 何…? 植物…? どうや…

百六十七話目 ふたご座流星群

長女が今見られるらしいけどというので、 ふたりで庭に出た。うっすらと曇っている 私:あんたふたご座知ってるの? 娘:知らん 私:あれがオリオン座、シリウス、プロキオン、であれがふたご座 オリオン座が南中、天頂から少し東側 二人で空を見上げていた…

第百六十六話目 秋

秋はハナミズキが紅葉を準備するところから始まって ススキを露払いに そしてキンモクセイが秋の扉を開ける 今年のススキは遅かったなぁ。 十月に入ってからやっと穂を出した。 そしてキンモクセイ咲いた。

第百六十五話目 夏と秋のせめぎあい

秋分の日早朝、とんでもない雷鳴に起こされる。 ごく近くに雷が落ちている。 それも間断なく落ちている。 今外に出れば空を支える大回廊の柱のように 数え切れないほどの稲妻が立ち並んでいるに違いない。 くわばらくわばら、これこそくわばらと唱えねば…。 …

第百六十四話目 ツクツクボウシ

地蔵盆が過ぎても気温が下がるきざしもない。 「暑いですねぇ」 「いつまで続くんでしょうねぇ」 と言い合っていると 「でもね、もう蝉は鳴いてないよ」 と言う人がいた。 確かに表のケヤキ並木、 ついこの間までクマゼミがうるさく鳴いていたはずだが、 今…

第百六十三話目 阪奈道路

大阪府と奈良県の境、生駒山を越える阪奈道路という道がある。 写真中央、ぐねぐねとした細い道が上り(道の番号なし)、 下へぐーんと走っていってU字ピン型に戻ってるのが、下り道(府道8号)。 くだりは暴走族のメッカだし、 このUピンを戻ってくる自信がな…

第百六十二話目 アイスクリームの季節

次女は八月盆休みあたりが誕生日なので、 誕生日ケーキにいつも苦労する。 いつもの店に注文しようにも盆休みだったり、 盆休みのせいで予約注文し損なったり。 そんなわけでここ数年は サーティーワンのアイスクリームケーキが続いている。 今年は平日で買…

第百六十一話目 ホテイアオイ

ネットのお友達りうりうさんのブログを読んでいて思い出した。 もう十年近く前になるが、隔週でバイトに行くのに、 大阪の外環状線をひたすらに南下するわけなんだが、 その途中両側をため池に囲まれる場所がある。普段はなんとも思わず通り過ぎるのだが、 …

第百六十話目 酷暑の夏

毎日暑いですね、 朝の街に生ゴミの臭い漂う今日この頃ですが、 いかがお過ごしですか? 私は梅雨時に足がむくんじゃって、 梅雨前に買ったグラデュエーターの右足後ろチャックが上がらない。 連休に上高地に行って治ったと思ったが、 梅雨が明けてもまた戻…

第百五十九話目 たなばたつめ

コニカミノルタがプラネタリウムを持ってるので 毎年、「織姫・彦星のイメージの有名人は?」って アンケートを採ってるらしいのだが、 今年の結果は仲間由紀恵&妻夫木聡だったんだって。 まぁ、「首都圏在住の20歳以上の男女516名」が どういう母集団なの…

第百五十八話目 オグリキャップの思い出

オグリキャップ死んじゃったなぁ。 芦毛馬は皮膚ガンを起こしやすく長生きしにくいらしいが、 オグリキャップは二十五歳になっても元気だったのになぁ。 やっぱりおじいちゃんになっていて、骨がもろかったのか複雑骨折したのだそうな。 新聞でもニュースで…

第百五十七話目 安芸の宮島

うちは父の実家が佐賀だもんで、 山陽道は何度となく通ってるのだが、 いつも広島県は通り過ぎるだけだった。 幼いころ、自動車のなかで寝ている時につんつんと起こされて、 ねぼけまなこで見せられたのは原爆ドームであったが…… 幼稚園児には意味がわかる訳…

第百五十六話目 House of the Rising Sun

もうすぐ梅雨入り、この時期はいつも体調がよくない。 雨にも湿気にも蒸し蒸しにも負けない音楽はないかな〜と考えてみました。 The Brothers Fourの本屋で安く買ったベスト盤、これにしてみた。 アコースティックの音に西海岸の乾いた空気感がある。これで…

第百五十五話目 あざみ

とげとげのすごいアザミ、アメリカのかな? 『くまのプーさん』でロバのイーヨーが主食としてる すごいトゲのアザミがある。 日本のノアザミより花が青っぽくて、 葉っぱの色も明るくて青っぽくて。 それが、喫茶店の前の植え込みで花を咲かせていた。 . 抱…

第百五十四話目 秘密の月

ゆるいカーブを曲がると 正面に赤い月が立っていた。 右の欠けた赤い月。 私だけが知る秘密の月。

第百五十三話目 やっと五月の風

今日は綺麗な青い空、すがすがしい風、暑からず寒からずの温度、 こぼれんばかりの薔薇、白いヤマボウシ、緑も濃く、 一番美しい五月、すばらしい五月。 . やっと・・・、もう五月も終わっちゃうよ。 五月二日に沖縄から帰ってきたら、突然の夏。 体を馴らさ…