吉葦有梨 よのなかのこといろいろ

よしとあし、ありとなし

百四十三話目 名古屋より帰る

10月18日名古屋の顔見世から帰ってきた。

近鉄アーバンライナー
3時半に昼の部が終わって、
名古屋4時発のに飛び乗った。
.
.
尾張名古屋から三つの川を越えて、
伊勢の国へ。四日市を過ぎて、津市へ。
.
JR津駅の駅名表示なんとか写真撮りたいなぁと
いつも思ってるんだけど、まだ、成功したことがない。
近鉄線では「津」の表示だが、
JRではひらがな。
「じょうえつこくさいスキーじょうまええき」まで書ける
駅名表示板にたった1文字。
それも「ほ」とか「な」とか画数の多い字じゃなくて、
「て」「の」「ひ」「る」「れ」「ん」みたいにカーブが複雑でない、
「し」「く」のように縦長でない。
「へ」のように要らないイメージ付いてない。
.
最高にシンプルな
ひろーい駅名表示板の真ん中で頑張ってる姿を見ると
いつもなんだか励まされる。今日も頑張ってるね〜と声を掛けたくなる。
.
.
伊勢中川までくると、
近鉄大阪線近鉄名古屋線が交わる。
交わると言っても
「大阪←→名古屋」
「大阪←→伊勢志摩」
「名古屋←→伊勢志摩」の三本の列車が設定されているので、
考えたのが、三角に線路を引くこと。
三方スムーズに走れます。
といっても、いつもここではスピードがすごく落ちるけどね。

なので、写真が撮れた。鉄道ファンの間では有名なところらしい。
 wikipedia:伊勢中川駅
.
.
山の中に入って伊賀、また山を抜けて大和の国。
盆地も終わりそうなところで日が暮れてきた。

河内の国との境、二上山だ。
大伯皇女(おおくのひめみこ)が
政争に敗れ処刑された弟を偲んで歌った歌。
こんな風景だったかも知れないな。
.

うつそみの人にあるわれや明日よりは
 二上山を弟背(いろせ)とわが見む

.
早くに母を亡くし、父方は天智天皇なので既に後ろ盾とはならず、
13歳で伊勢の齊宮に立ったので
たった一人の弟とは離れて育った。
大津皇子は時々伊勢を訪ねていたのかなぁ。
彼女が弟を想う歌はまるで恋人に対するようだ。
.

わが背子を大和に遣るとさ夜深けて 暁(あかとき)露にわが立ち濡れし
二人行けど行き過ぎ難き秋山を いかにか君が独り越ゆらむ
.
神風の伊勢の国にもあらましを なにしか来けむ君もあらなくに
見まく欲(ほ)りわがする君もあらなくに なにしか来けむ馬疲るるに
.
磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど 見すべき君がありといわなくに

.
.
ところで、その前日近鉄西大寺駅で買ったお寿司。
「ご当地ロール 四種盛り」とあるんだけど、

エビフライが名古屋、これは確か。
じゃぁ、牛肉が松坂、魚介類は伊勢志摩?
茶色のご飯にトンカツはどこ?
そもそもこれ奈良のお寿司屋さんの商品なのだが、ナゾ。