吉葦有梨 よのなかのこといろいろ

よしとあし、ありとなし

百三十八話目 秋は来にけり

今年の秋は早かった。
八月の初めにやっとこさ梅雨が明けて、
  まぁ、七月の半ばには蝉が鳴いていたから、
  時々あけてはいたのだが。
十日に白浜へ出かけたら台風が来て豪雨になり
ブルー・オーシャンが止まった。
.
奈良へ帰ったら、雨もやんでツクツクホウシの鳴き声を聞いた。
ふざけてるよ、梅雨明け一週間で秋の始まりかよと思ったけど、
さすがにこれはフライングだったと見え、一匹だけだったので、
あの蝉は配偶者とも巡り会わないまま、むなしく生を終えたのかな。
.
沖縄へ行ったら空がもう秋の色になっていると言われた。
.
八月二十日ごろから本格的にツクツクホウシの合唱が始まる。
二十三日ショッピングセンターに買い物に行って、
外に出たら、夕焼け雲がうろこ雲だった。空が高い。
.
九月のはじめにはすっかりもう秋と思ったのに、
二十四・二十五日あたりは三十度を大きく超えたのでちょっとバテた。
.
十月に入ってなんだか久しぶりの本格的な雨。
明日は毎年より遅い(うるう月があったから)中秋の名月なんだけど、
台風も近づいていてどうやら雨のようである。
.