七十八日目 セミの声
子どもの時、
手塚治虫やら藤子不二雄やら赤塚不二夫やら長谷川町子やら、
そういうマンガの中では
セミは「ミーンミーン」と鳴いていた。
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大阪じゃセミはもっぱらアブラゼミで
油紙のような茶色い羽*1も暑苦しければ、
「ジージージージージー」という油で揚げたような鳴き声もうるさい。
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東京のセミはいいな〜〜〜、
「ミーンミーンミーン」なんてなんと優雅な。
東京の夏はこんなに暑くないんだろうな〜
と思っていた。
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まぁ、実際に聞くまではね。
嫌がらせか〜〜〜〜って言いたくなるような
「びみ〜〜〜んみ〜〜〜んみ〜〜〜〜んみ〜〜〜んみ〜〜〜ん」
いらいらが昂じるなぁ、アブラゼミの方がちょっとまし。
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が、最近では大阪ではすっかり、クマゼミ。
「シャーシャーシャーシャーシャー」
なんか金属音も混ざってて耳障りだ。
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クマゼミは南方のセミで、
昔は近畿にはいなかったらしい。
手塚治虫のエッセイに
宝塚の森で捕まえた珍しいクマゼミを
自分の好きな蝶か何かと交換してもらった話があった。
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地球温暖化、ヒートアイランド現象のせいと思っちゃうけど、
ウィキペディアのアブラゼミの項によると
野鳥のせいだとか書いてある。
クマゼミは野鳥に捕まらないらしい。
だったら、ちょっとほっとするような気もするが、
このままアブラゼミは減って行っちゃうのだろうか?
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wikipedia:アブラゼミ
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