吉葦有梨 よのなかのこといろいろ

よしとあし、ありとなし

四十三日目 ミニ屋上緑化

三者懇談のために中学校へ。
そこだけが平屋の昇降口、この屋上部分、
屋上緑化なのか、単なる偶然なのか、草が生えていた。
隅っこに引いた砂利が見えているので、
意図的なものかもしれない。牧草の枯れ葉も見えるし。
       *
全体をスギゴケのたぐいが厚く覆って、
そこから、エノコログサかオヒシバが青々した葉を見せている。
ノゲシは普通に見るものより弱々しい。
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ネジバナの穂はなんと30cmもある立派さ。
これだけ長い穂だとらせん階段状に咲いていくのも
間に合わず、下の方は枯れているし、上の方はまだまだつぼみだ。
真ん中の5cmだけがかわいらしいピンク色のらせんを描く。
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ところどころに高さ30cmほどの低木が生える。
一種類は奈良公園でよく見かけるナンキンハゼ。
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もう一種は羽状複葉の軸に翼がある。
ウルシ科の顔をしている。
葉の表面には細かな虫こぶが無数にある。
とするとこれがお歯黒の材料となった
ヌルデの空五倍子*1!!!
       *
wikipedia:ヌルデ
種子は長く休眠することが出来、
伐採などで自分が育つのに有利な条件がそろうと
発芽するんだそうであるが、
ここのヌルデは長く眠っていた訳でなく、
単に鳥の消化管を通過してきたんだろうと思う。
ナンキンハゼも同じく実が小鳥さんには食べ応えがあるようなので。
       *
阪奈道路の切り通し、森の縁のところ、
秋になると紅葉がとても綺麗だ。
あれが、ヌルデなのかナナカマドなのか
ずっと悩んできたのだけれど*2
今調べたら、ナナカマドは北海道のものだった。
名前と紅葉だけが私の中でやたらとアピールしていただけだったのね。
ホンモノを見たことは多分ない植物だった。
ナンキンハゼも紅葉が美しい木だから、
このミニ屋上緑化、秋も見応えがありそう。
       *
のぞき込んでいたら、草むらから、鳥が飛び立った。
私が移動したので警戒したようだ。
一瞬だったが、雀のような配色で、一回り大きかった。
ヒバリだと思う、多分ね。

*1:「うつふし」と読む

*2:どっちも羽状複葉、翼は車窓からは判定不能なので