吉葦有梨 よのなかのこといろいろ

よしとあし、ありとなし

百二十四話 フウとスズカケノキと

2009-03-17付けの「百二十話目 卒業式」
>丸い実をいっぱい付けたフウの木の写真も
>春の空を背景にして撮りたかったな。
と書いておりましたが、
木肌を思い出すとあれはスズカケノキ
このサイトで「フウ」「スズカケノキ」を
検索してもらうと樹肌が見られます。

葉っぱも紅葉型、実もころんと丸く割と似ている。
スズカケノキ科とマンサク科と全然違うのだが。

スズカケノキは別名プラタナス
昔はよく並木に使われていたけれど、
 はしだのりひことシューベルツの『風』の2番出だしが
 「プラタナス枯れ葉舞う冬の道でプラタナスの散る音に振り返る」でした。
最近はあまり見ないような気がする。
フウの普及はプラタナスよりは新しいかな。

プラタナスはPlatanus acerifolia
(aceriが「カエデの」folia「葉」)、
英名はsycamore。
シェイクスピア作『オセロ』デズデモーナの歌う『柳の歌』。
これの一行目が
The poor soul sat sighing by a sycamore tree,
ロンドンに行ったら、
町並みの建物ととんとんの高さで一抱えもある巨大なプラタナスをよく見かけた。
建物の間のちょっとした小公園(私設のようで中には踏み込めない)に
植えられたものが育ったようだ。
失恋した娘が隠れるのにはよさそうな深い木陰を作るのかも。