第百五十話目 春がなかった

二月から暖かくってワスレナグサが咲き始めた。
ワスレナグサ、昨シーズンは10月から咲いていたので、
それに比べればましだが。
選定と植え替えし損なったチャイナローズ、
オールド・ブラッシュが一番花を咲かせた。
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三月は寒くなっちゃって、雨ばっかり。
暖かい日は暖かいけど風がひどかったり。
ジンチョウゲが咲いた日を記録し損なったけど、
三月末頃ではなかっただろうか。
葉を落としてほうほうの体でようやく咲いたって感じ。
うちのだけでなくどこのジンチョウゲも。
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四月も同じような感じ。
いつまで経っても冬物が片付けられない。
平年なら下千本、中千本満開時期に申し込んだ吉野のバスツアー、
15日には奥千本が満開でがんばって山登りをしたが、
雨のためたどり着けなかった。
いつもなら、近鉄沿線の桜便り、吉野の所だけ遅れるのだが、
今年はほとんどおなじだった。
ソメイヨシノは結局三週間くらい一応咲いていたのじゃないだろうか。
こうなるとソメイヨシノより早いエドヒガンあたりは葉っぱが育ってしまって、
きれいに見えない。
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初旬に咲いたチューリップが下旬まで保っていた。
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ゴールデンウィーク前半は沖縄に行った。
行きはシャツを着込んで上半袖、綿の裏付きジャケットを着て。
沖縄について、
「本土の方はヘンな天気で」とタクシーの運転手さんに言ったら、
「こちらでも二月から雨が多く、デイゴの葉っぱが落葉せず、
本当なら今、葉っぱがない木に真っ赤な花が一杯付いて
車を止めて写真を撮ってもらいたいくらいなのに、
ほとんど咲いてないんです」と。
うわぁ、地球温暖化でデイゴの花が咲かない！
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帰ってきたら、ジャケットも要らないほど暑かった。
沖縄より暑いと思う。
29度ってなんだい。ついこないだまで最高気温13度って。
それまで車で聞き惚れていたおしゃれなジャズ・ピアノが合わない〜。
ナニワイバラ、シロモッコウバラ、ハナミズキ、バイカウツギ、
今しかないって感じで咲き誇っている。白い五月だなぁ。
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こうして、地球から春がなくなっていくんだなぁ。